カンニングしてませんか?

学習姿勢

いきなりですが、カンニングしてませんか?と聞かれると、

ほとんどの子が「してません。」と答えるでしょう。

 

では「なぜしないのか」考えてみてください。(実はしているという人もいっしょに考えてくださいね。)

・バレると怒られるから。

・見張りがきびしいから。

・悪いことだから。

・カンニングをして点を取っても嬉しくないから。

・自分の答えのほうが信用できるから。

・頑張って勉強した成果をちゃんと測りたいから。

などが主な理由だと思いますが、ぼくが「カンニングをするな」と言うときの理由は「学力が伸びないから」です。よって、「伸びなくてもいいです。」という人は利益とリスクを天秤にかけて勝手にしてください。と思っています。例えばそのテストでいい成績を取ったり合格さえできればそれでいいとか、悪い点をとってお母さんに怒られなければそれでいいとか、ただただ自分で考えるのは面倒だとかいうケースですね。優秀な大学なんかでも単位さえ取れればそれでいいということでけっこうカンニングは行われているみたいですが、学力を伸ばす気なんてさらさらないからでしょう。

 

それでは自分の学力を本気で伸ばしたいと思っている子にはカンニングをさせないことが必要になります。テストでのカンニングは本人の自覚があるので勝手にしてくださいということなのですが、今回の本題は

自覚のないカンニングをしていることを本人に気づかせることです。

自覚のないカンニングとは何のことなのか?

ふつうはカンニングとは言われないことですが、ここでは「自分の頭を使わずに答えや解き方をいただく」行為をカンニングとみなしています(つまり学力が伸びない行為のこと)ので、自習中のカンニングと授業中のカンニングが自覚のないカンニングにあたります。

 

自習中のカンニング = ①「答えや授業ノートを丸写しする」②「自分ではほとんど考えずに質問をする」

授業中のカンニング = ③「他の子の答えを見る」④「他の子の答えに便乗する」⑤「先生が解説するまで考えない」

(注)これらの行為は暗記科目(分野)ではカンニングではないのが厄介なところです。これらを機会にして覚えなおせばいいからです。しかし、算数ではカンニングにあたります。

①はズルをしている自覚はあるのですが、(注)のせいでOKと思っていることが多い(覚えなおすことはまずないし、覚えても意味がない)。②の判断の目安は解いたあとがあるかどうか。問題によりますが、式も図も表も何もないときはほぼアウトです。低学年の場合はできなければお父さんやお母さんに教えてもらえばいいと考えていることが多いですね。③では見る気はないのに見えちゃったということもありますし、④では自分で答えを出そうとしているのに先に誰かが答えを言っちゃったということもありますが、計算ひとつでも自分で確かめることをしなければ答えをいただいたことになります。⑤は問題にどんなヒントがあるか、何を聞いているのか、どんなことができるか、自分の考えが少しでもなければ他人の考え方は頭に残りません。ノートは写してきても本人の記憶にないことがあると思いますが、それです。

以上のような行為はすべて「カンニングと同じことで、いくらしても伸びないよ」と伝えてあげましょう。それでも変わらない子は残念ながら自分の能力を伸ばす素質がないのです。

ここに書いたことは実はレベルが高いことで、あくまでも偏差値60以上を目指すことを前提としていますので誰もができることとは思っていません。それができるかどうかはまわりの人が冷静に判断してあげることも必要です。