関西は中学入試が1月に行われることから
進学塾では2月に新学年の講座がスタートしますので、
もうお決まりの方もいれば、
まだ迷っている、
まだ考えていない という方もおられるでしょう。
ぼくの運営している山本塾は算数専門で集団の講座は低学年がメインですので、
高学年からは総合進学塾に通われる方がほとんどです。
したがって塾選びについてのご相談は毎年恒例行事ですので、
この立場から ぼくなりの選択基準 を書いていきます。
まず『大手塾(関西では浜学園・能開センター・馬渕教室・日能研・希学園など)』か『その他』かの選択。
『その他』にあたる規模の小さな塾はそこで教える先生の個人的な指導方針に大きく左右されますし、難易度や出題傾向が多岐にわたる中学受験には不向きですので(公立高校の受験には向いている)、特別惹かれるものがない場合は大手塾をお薦めします。
したがってこの先は『大手塾』の中での選択基準を書いていきます。
上記のような大手塾であれば生徒数の差はありますが偏差値の信憑性も確保できていますし、各偏差値帯に一定数の生徒がいますので同レベルの生徒でのクラス編成には問題はないでしょう。
HPに載っているキャッチコピーや塾長の講演でのお話などはとりあえず無視して、
「学力別のクラス編成をして競争させる」のはどこの塾も同じです。
違いがあるとすれば どれぐらい干渉するか という点です。
よく「面倒見がよい塾」なんて言い方をしますが、
生徒の学習状況を把握してくれたり質問を受けたり相談にのってくれるというプラス面と
受講する講座の選択や受験校の決定やときにはノートの書き方や解き方まで指定するような過干渉とも言えるマイナス面もあります。
好みはあると思いますので大きな選択基準になるでしょう。
大手塾には入塾テストがあり、どのクラスでスタートするかはそれぞれの塾よって基準があります。
できるだけ上のクラスで始めたいという気持ちはわかりますが
入塾してから、成績を出せれば上がるし、出せなければ下がるのはどこも同じ。
上のクラスで入れてくれる方を選ぶというのは、選択基準としては間違いです。
算数に関しては、どの塾も中学受験に必要な知識・解法は基本講座に含まれており、
学力が高い生徒にはオプションの講座が用意されていますので内容が物足りないということはないでしょう。
自分に必要なものをしっかり選んで完璧にこなすことができるかどうかだけなので、
テキスト・カリキュラム・講座に文句をつけているケースはだいたい受けている側に問題がある
と思ってください。
差があるとすれば、
日能研は小5まで進みが遅く、ゆっくり深く、
能開センターは同じような問題をしつこくさせて定着させ、
逆に希学園は問題数を絞って多くのパターンに当たらせるという色があります。
これも受ける子の性格との相性が出るので重要な選択基準になります。
また、浜学園の公開テストや希学園の復習テストなど、
学年によっては偏差値50以下の生徒には不要と思われるものもあります。
最後に多くの講師を配置せざるを得ない以上、授業レベルの差はどうしても出てしまいますが
生徒側が講師を選ぶことはできませんので運次第です。。。
あと、他の教科については詳しいことは言えません。すいません。。。
各塾とも多くの教室があり、同じ塾でも上本町や西宮など在籍生徒数が多い大きな教室の方が良い(授業の質も高く、成績が伸びる要素が多い)と思われている方が多いのですが、
小さい教室から大きな教室に移って成績が下がっていったケースもたくさん見ています。
学力別のクラス分けができないほど小さい教室は大手塾の良さが半減しますが、
始めてみて物足りない場合は大教室への移籍や特別講座の受講を考えるのがいいでしょう。
受講料やテキスト代・諸経費などは当然オープンにしていますので、高いか安いかは各自判断してください。
ただ、季節講習や受験学年になると特別講座やイベントがあり、想定していたより高くなることはよくありますのでご注意ください。
そもそも学習塾は独学では出来ない部分を選んで、必要なところだけうまく利用していくべきなのですが、
始めてみてから変更を考える場面が出てくることもあるでしょう。
そこで事前に確認しておくことをあげておくと
- 単科受講が可能かどうか。
- 公開テストなどの定期的なテストは強制受験なのか。
- 自習スペースがあるか、あれば有料か無料か、使用できる時間は? など
その塾のルールをしっかり確認しておきましょう。
指導内容やシステムに大差がないならば、優先すべきは人間関係によるストレスがない環境でしょう。
塾での友達との関係、親同士の関係、先生との関係、窓口となる事務員さんとの関係など
これらが悪化するかどうかは通ってからしかわからないので
大事なことですが、塾選びの目安にはなりませんね・・・
合格実績の正しい見方は、
合格者が多い = その中学校に合格できる素質がある生徒が集まっている
塾がその学校の受験を誘導している
その中学校の受験者が多い
ということで
合格実績を見て通う塾を決めることはある意味で正しい。
講座や模試などその中学校の対策に不足はないし、競う生徒も受験者データも多いから
安心感があるということです。
長くなってしまいましたが、細かいことを言い出せばきりがない。
結局のところ、
伸びる子はどこに行っても伸びるし、その逆もしかり。
どこに決めても、その塾を信じてやり切るだけです。